『ヴィンランド・サガ』と『火の鳥 黎明編』からの情景

画像左『ヴィンランド・サガ』第一巻のレイフじいさんの回想シーン、画像右『火の鳥黎明編』のラストシーンです。これは冒頭の昔話に過ぎないんですが、多くの『ヴィンランド・サガ』の読者が、そう予想しているように、このシーンは終盤で再現があると思わ…

ネギま:フェイトの目的と火星大戦(仮)の考察

ネギま:フェイトの目的と火星大戦(仮)の考察 投稿者:GiGi <2007/12/16 11:09>先日のオフ会での話題。きっかけは前日のLDさんとの会話。ネギまの魔法世界の作り込みって本当によく出来ているなーという話の流れで、ふと「フェイトの目的って、ゲー…

超鈴音の野望

※ 「魔法先生ネギま!」162時間目 幸福な未来に再見!!の回で、超編完結とありますが、超編は非常に構成力が高く尚且つ様々なサスペンスが織り交ざったよいシリーズでした。また週刊連載で読む読み応えも充分で、ライブで楽しめて本当よかったと思います。…

話を積む。

昔、少年サンデーで『ジャストミート』(作・原秀則)という野球マンガが連載されていて、主人公が二人いるマンガだったんだけど、その片割れ、見立ちたがり屋の野球少年・坂本天馬くんが、甲子園決勝でサヨナラ満塁ホームランを打つシーンが印象に残ってい…

モズグス様フォーエヴァー

モズグス様フォーエヴァー 序文 モズグス様フォーエヴァー モズグス様言行録 モズグス様フォーエヴァー ルカとジェローム モズグス様フォーエヴァー ニーナの冒険 モズグス様フォーエヴァー そして、作品論へ

モズグス様フォーエヴァー そして、ベルセルク論

まず『ベルセルク」の面白さというか、ウリの部分で確認を取っておきましょう。細かいディティールまで練りこまれた世界観?主人公のガッツが時折見せる優しさ?…いや、それは違う。そうではないでしょう(笑) やっぱり『ベルセルク』の題名通り、「すげえ…

モズグス様フォーエヴァー ニーナの冒険

さて、いよいよニーナさんの話です。難民街で娼婦をやり、性病に冒された可哀想な娘。個人的に「生誕祭の章」は実はこの娘の物語がかなり主格に近いと思っています。ひたすら死を恐れ、怯える以外、何の主体も持ち得ないキャラのため、結局、これといった劇…

モズグス様フォーエヴァー ルカとジェローム

ルカの冒険 「断罪編・生誕祭の章」でガッツのいない場所、見ない場所に現れ、物語を支えたのはやっぱりこのルカ姉さんでしょう。アルビオンに流れ着いて娼婦となった浮浪の少女たちを取りまとめて共同体を作り、そのリーダー格に収まっています。 その迷わ…

モズグス様フォーエヴァー モズグス様言行録

今回「生誕祭の章」を解読して“ベルセルク論”まで持って行こう……かな〜?っと思っているのですが、とりあえず、モズグス様から行こうかなと。(実はモズグス様自身は“ベルセルク論”とはあんまり関わらず、ホントに「生誕祭の章」を盛り上げるためだけに存在…

モズグス様フォーエヴァー 序文

(※序)『ベルセルク』に登場した異端審問官“モズグス様”は奇妙な魅力があった。…と書いて賛成してくれる人はなかなかいないと思います(汗) 岩石を思わせる異様な風貌。絶対的信仰を根拠に、異教徒、犯罪者に残酷な刑罰を処して行く。人々に忌み嫌われた奇…

迫害される物語 『妖怪人間ベム』

『妖怪人間ベム』という作品を覚えている人は、非常に怖い記憶と共に覚えていると思う。 TVアニメの草創期に作られた、独特の雰囲気と世界観、そして優れた脚本力を持った名作。ベム、ベラ、ベロの三人の妖怪人間は、はっきり言って人間の姿の時も怖いのだ…

おたく語会話(1)…“回る”

「今週の一番」なんかで、LDやGiGiはよく“キャラが回る”(あるいは“ストーリーが回る”)という会話をします。これは一体なんなんでしょう?ちょっと不親切?というのが今回のお話です。「マジック・ザ・ギャザリング(以下、MTG)」というゲームが…

魔球勝負!

僕は魔球が大好きである。凡そマンガの世界における必殺技が大好きなのだが、その中でも“魔球”は代表的な分かり易さを持っていると思う。ド派手で、破天荒で、宇宙の法則を捻じ曲げたような魔球もさることながら、さらに僕を魅了して止まないのは、その無茶…

モズグス様フォーエヴァー ニーナの冒険

さて、いよいよニーナさんの話です。難民街で娼婦をやり、性病に冒された可哀想な娘。個人的に「生誕祭の章」は実はこの娘の物語がかなり主格に近いと思っています。ひたすら死を恐れ、怯える以外、何の主体も持ち得ないキャラのため、結局、これといった劇…

私の愛した悪役たち VOL.7

第63回 空母ドロス(機動戦士ガンダム) 『機動戦士ガンダム』の『悪役』たちが軒並み魅力的だあることは、言うまでもないことだが、“ザビ家の人々”が、また素晴らしい。野望、陰謀、栄光、愛憎。およそ“人間社会”の持つ光と影(?)の全てがそこにあると…

私の愛した悪役たち VOL.7

第62回 八木少将(狂四郎2030) 徳弘正也先生が『WRESTLING WITH もも子』を終了した時、その単行本で「もう俺は少年マンガじゃだめだ」と、とても悲しいことを書かれて少年ジャンプを去っていった。 徳弘先生は元々下ネタギャグを描かせたら逸品の人…

遊星より愛をこめて

日本SF特撮不朽の名作「ウルトラセブン」のDVDシリーズがリリースされました。デジタル処理によるオリジナル・フィルムをブラッシュアップした映像は、ため息がでる程美麗で、また最近引っ越しで重い重〜い、LD−BOXをいくつも汗水垂らして運んで来…

私の愛した悪役たち VOL.7

第61回 ポポーニャ(来るべき世界) 僕は手塚治虫先生の最高傑作は『来るべき世界』だと思っている。手塚先生の作品を全て読破したワケではないけれど、それほどこの『来るべき世界』はストーリー、キャラクター、テーマにおいて圧倒的完成度を誇っている…

「おたく」のかかる病気(第二版)

ここで言う「おたく」とはマンガ・アニメおたくを指します。「おたく」の定義はよく解りませんが「自分はマンガ・アニメが大好きである」と宣言できる人たちとしましょう。その彼らがマンガ・アニメを楽しむためにこの世界に入ったにもかかわらず、時として…

私の愛した悪役たち VOL.6

第51回 メフィラス星人(ウルトラマン) 「よそう…」このセリフを聞いた時の僕の衝撃を理解してもらえるだろうか。最初にメフィラス星人の存在を知ったのは『ウルトラマン大百科』だった。そこに書かれた解説、“ウルトラマンと同等の能力を持ち、バルタン…

ルシオラ事件

ルシオラは何故、三度死んだか? 横島くんの子供として転生という結末を迎えたルシオラですが「ジャッジメント・デイ!!」においてルシオラは“三度死んだ”という解釈は成り立つと思います。 :ベスパとの戦いに参戦して瀕死の重傷を負った横島に自分の霊基…

ルシオラ事件 回天編

私の記憶が確かならば・・・ 少し記憶が薄れてしまってるのですが、「ワン・フロム・ザ・ハート!!」を読んだ後、ぼくはこの先の見えない展開を色々と考察し「もしかしたら『GS美神』は終了するかもしれない」という結論に達しまして、気になって巻末の作…

ルシオラ事件(リスト)

ルシオラ事件 序文 ルシオラ事件 展開編 ルシオラ事件 回天編 ルシオラ事件

無敵ヒーローとピンチヒーロー

『無敵ヒーロー』『ピンチヒーロー』とは? ぼくは様々なフィクション作品に登場する“戦う”人物には大きく分けて『無敵』タイプと『ピンチ』タイプがいると思っている。とりあえず簡単に説明すると『無敵』タイプは強すぎて何者も勝てない状態の痛快さを楽し…

私が愛した悪役たち VOL.5

第41回 乾俊一(六三四の剣) 小さいころから剣の道を志し、ひたむきに修行を続ける少年・夏木六三四とその仲間とライバルたちの青春群像を描いたものが『六三四の剣』の大まかなあらすじであるが、その中でも一際異彩を放ち、六三四の宿命のライバル・藤…

私が愛した悪役たち VOL.4

第31回 金目 (伊賀の影丸) ぼくは、横山光輝さんの『伊賀の影丸』というマンガが大好きである。白土三平さんのもそうだが(いずれ書くと思う)「忍者マンガ」はいい。『戦いの美学』がある。 “努力や根性”で「うおぉぉぉ〜!」とか叫んで若さ爆発の戦い…

ルシオラ事件 展開編

登場以前・・・ 最初にルシオラが登場する前の設定を確認したい。「美神令子除霊事務所」は社長の美神令子とアルバイトの横島忠夫、そして幽霊のバイト「おキヌ」の三人でやってきた。 実はこのマンガ、すでに幽霊のおキヌちゃんの人気が主人公の美神さんの…

ルシオラ事件 序文

椎名「ええ。実をいうと、連載が軌道に乗って、長く続けられそうだってなったときに、最終回はどういう風に終わったらいいのか漠然と考えはじめて、おキヌちゃんを生き返らせて人間にしてあげて終わろうと思ったんです。だけど、これはあとでやるから今はや…

私の愛した悪役たち VOL.3

序文 昔から『悪役』に強い憧れのようなものを持っていて、何故か悪い奴らを応援してしまう。悪い事がしたい人間だったのか…それとも彼らが絶対に負けることが約束されてるからだろうか?悪役が何人ひとを殺そうがけっこう平気。悪徳商人が殿様に黄金色のお…

私の愛した悪役たち VOL.2

第11回 ウルフ金串 (あしたのジョー) 『あしたのジョー』には力石徹を筆頭にカーロス・リベラ、ホセ・メンドーサと魅力的な敵役が数多く登場する。そして、その作品性からか彼らには、主人公のジョーも含めて常に悲劇的な結末があたえられていた。 ウル…